淡々と残り勤務日数が減っていく。
役所には誓約書と職歴証明書を提出し、約30人いる同僚への菓子を買った。
退職を前にして全くと言って未練がない。
あと2週間で辞められる、といった気持ちが強い。
入社1年目にこの仕事は向かない、と思った気持ちは正しかった。総合職とは名ばかりで、結局新卒からずっと販売職。ノルマこそないものの、土日祝は休めず友人と疎遠になった。接客を終えてからの事務作業のせいで特に今の職場で定時に帰れた日なんてほとんどなかった。結婚しても週2回程しか顔を合わせないこともあった。時短社員の方は悪くないが、会社としてもっとフルタイムの社員を配置してくれないと回らない。
この会社で学んだことは少なからずあったが、他でも学べたと思う。世間体だけは満足していたが、それ以外何もない会社であった。
もう少し早く販売からの脱却をするべきだったし、希望せず販売職になった人には1日でも早く転職することをオススメする。販売職から他の職種への転職はとても困難だ。エージェントもお手上げか、登録しても紹介できる求人はありませんとだけ。公務員にはなれたが、民間だと若さしか他の職種では活かせない。さらに、結婚してからだとやりたいことよりも勤務地や年収を考慮する必要がある。
3年も待っていたら他の職種で必要な知識と経験に大きな差が出てしまう。向かない、続けたくないと思ったらすぐ動こう。会社が考えるのは利益であって、社員の生活ではないのだから。